おばあちゃん

さいころから、YAKUMOはおばあちゃん子でした。
夏休みになると、家族より先に一人でおばあちゃんの家に行って
あっちこっちへ旅行しました。
家族が帰った後も、しばらくはおばあちゃんの家に泊まって
夏休みが終わるころ、大阪に戻って宿題をやりました。
 
そのころから鉄道好きだったYAKUMOに
おばあちゃんはうれしそうについてきてくれました。
 
12月の寒い日、郡上八幡駅のストーブが暖かかった長良川鉄道
春の日差しの中、湧き水流れる道端でお弁当を食べた明智鉄道。
樽見延伸開業日に行って、キレイな桜をずっと眺めてた樽見鉄道
みやげもの屋でガラス細工のにわとりを買ってもらった名鉄谷汲線
 
恵那の駅前で買って、匂いを撒き散らしながら帰ったうなぎの蒲焼。
ふと立ち寄ったスーパーで見つけた、当時貴重品のビックリマンチョコ
「新鮮だから」とおばあちゃんがブロッコリーを買ったのは
実はヨメさんの最寄り駅だったりとか。
大学時代は一緒に住んでて、しょっちゅうご飯を作ってくれたり。
 
豆腐ステーキ。貝柱と卵のコロッケ。スコッチエッグ。ポテト焼きそば。
いつも作ってくれた大好物。
 
いっぱいいっぱい詰まった思い出。
どんどん増えていったたからもの。
 
もう、手に入れることはできなくなってしまいました。
 
 
2005年4月30日。
おばあちゃんは、83歳の人生を終えました。
あっけないほど突然に、そして眠っているような安らかな顔でした。
 
 
面と向かっては言えなかったけれど。
本当に、本当に、ありがとう。
YAKUMOは、おばあちゃんがいてくれて、幸せでした。
 
 
トワイライトエクスプレスに乗りたい」と言ってたなあ。
いつか乗りに行くから、そのときは見ていてね。