名鉄@阪急。

yakumo-v2005-06-14


YAKUMOの家のすぐ近くに、阪急電鉄正雀工場があります。ここは阪急電鉄の全車両のメンテナンスを受け持っていて、広大な敷地にずらりと車両が並んでいるのですが、その一角にアルナ車両の工場も併設されています。
 
アルナ車両というのは阪急電鉄グループの車両メーカーで、アルナ工機(←ナニワ工機)が分社化してできた会社です。ちなみにアルナ工機はトラックの車体や建機用アルミサッシ・鉄道車両用ドア・窓などで高いシェアを持っていたのですが、これらはアルナバン、アルナ輸送機用品に分社化されました(アルナバンは矢野特殊自動車のグループ会社となり、2005年4月にアルナ矢野特車に社名変更)。
で、アルナ工機は阪急・東武などの鉄道車両を製造していましたが、それ以上に国内の路面電車製造のトップメーカーとして有名で、特にシーメンス社と共同開発した「グリーンムーバー」や、自社開発の低床式路面電車リトルダンサー」シリーズは高い評価を得ていました。分社化の際には「アルナ車両阪急電車のメンテナンスのみを行う」という方針の下、一度は鉄道車両製造からの撤退を決めたのですが、国内の路面電車事業者からの要請に応え、路面電車の製造・メンテナンスは続けることになったという経緯もあります。
 
そういう経緯もあって、アルナの工場敷地ではときどき路面電車の姿を見ることができます。普段(といってもめったに見られませんが)は、最終チェックのために試験線に出てきた新車のリトルダンサーが見られたりするのですが、今日はなかなかとんでもないものが出てきていたので、おもわず写真をパチリ。
 
ちなみにこいつ、2005年に廃止となった名鉄岐阜市内線で走っていた車両です。高知県土佐電鉄に売却され、アルナでメンテナンス・小改造のあと、トレーラーに積まれて旅立っていきました。