ハードディスクの中。

情報システム関係の仕事をしていると、いろんな廃棄物に出会います。まあ多いのは壊れたキーボードやマウス、古くなったパソコン、写らなくなったディスプレイあたりでしょうか。
たいていは産業廃棄物として捨てますので、いったん倉庫に保管しておいてある程度貯まったら業者に引き取ってもらうのですが、その時厄介なのがパソコンの中のハードディスク。この中にはデータがいっぱい詰まっているわけですから、うかつに「ポイッ!」と捨てるわけにはいきません。
最近は、中のデータが完全に読めなくなるまでランダムなデータを書き込んでくれるソフトなども発売されていて、YAKUMOの会社もそれを使っているのですが、捨てるハードディスクの中には壊れているものも当然多いわけで、そういうものはそもそもデータが書き込めませんからこのソフトで処理ができません。
「壊れてるからいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、ハードディスクの制御基板の故障の場合はディスクに損傷のないこともあり、そういう状態であれば基板を修理すれば中のデータが読めてしまう危険性があります。なので、何とかしてデータが読めないようにしなければいけないのです。
そんな時、どうするか。
 
一番てっとり早い方法は「分解」。
ハードディスクとて人の組み立てたもの(機械かもしれんが)。ドライバーがあれば分解できます。分解して中のディスクに傷をつけてやればもう読めません。手間はかかるけどお金はかからず、ある意味一番確実な処理方法です。
 
たまたま今日、故障したハードディスクを捨てる必要があったので、ばらしたついでに写真を撮ってみました。ハードディスクの中ってこんな感じです。
 

中央の鏡面円盤が記録部分。文字通り「Hard Disk(硬い円盤)」です。鏡のようにぴかぴかで、撮影したカメラとYAKUMOの手がきれいに写りこんでいるのが見えるかと思います。こいつが高速回転して、左側のアームの先についているヘッドがデータを読み取ります。アームの根元には強力な磁石がついていて、どれくらい強力かというと、鉄製の扉にひっつけたら最後、両手で引っ張らないと取れないくらいの威力。近くにフロッピーディスクなど置こうものなら一瞬でデータは飛んでしまいます。
もちろんホコリは大敵。べたべた指紋をつけただけでも読み書きはできなくなってしまいますが、念には念を入れてカッターナイフで傷をつけ、はいさよーならー。
 
皆さんも、要らないハードディスクがあったら分解してみてはいかが?その時はくれぐれも磁石にはご注意を。