車体の強度

ちょいと鉄ヲタ専門的な話ですみません。一般の方もお付き合いのほどを。

今回事故にあった207系は、側面が台枠(床面)から垂直に立ち上がっている通常の車体とは違って、台枠から高さ60cmくらいのところまでは外側に広がっている「ワイドボディ車体」と呼ばれる構造になっています。
その関係で、通常の車体構造の場合は屋根を支える柱は直線ですが、ワイドボディ車体の場合は屋根を支える柱の形が途中で曲がっているわけです。
もちろん、通常の柱を曲げただけなら強度不足になりますので、それなりの補強はしていると思うのですが、今回のようなケースの場合、強度的にどうだったのかというのが気になるところです。
 
また、どっかの媒体で鉄道評論家の川島氏が書いておられましたが、最近の鉄道車両は踏切などの正面衝突事故に備えて前面の補強はされているのですが、今回のような側面への衝突に対して考慮されているのかどうか、かなり疑問です。数年前に営団地下鉄日比谷線で起きた、側面からの列車の衝突(というか列車の側面同士が当たった)では側面構体がごっそりなくなっていましたし。

安全性、という意味ではそういった観点からの車両設計も重要なはずで、自動車などはその辺の対策がかなり進んでいますが、鉄道車両でももっと検討が必要なのかもしれません。