尼崎事故で思うこと(1:半径308mのカーブ)

マスコミ各社の報道がどんどんと恣意的というか「JRの行動すべてが悪」みたいな風潮になってきたので、ええかげんにせえよ、と思うわけです。あまりにも誤報が多すぎる。あまりにも鬼の首を取ったような報道が多すぎる。そして露骨な世論誘導が行われているようでなかなか怖いところです。

その代表的なものが「半径308mのカーブ」。
現場のカーブは半径308mなのですが、その入り口に立てられたこんな標識(下図)を見たマスコミや評論家が、「ここのカーブは半径308mで・・・」という報道が多々見受けれました。

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┃ 70 ┃
┠───┨ ←こんな看板(写真が見つからなかったので図で代用)
┃308┃
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で、鉄道ファンなら知っている方も多いと思いますが、この標識の意味は「ここから先308mは制限速度70km/Hの区間」という意味であって、カーブの半径を表しているのではないということ。ちなみに半径をあらわす標識の場合、記載は「R***」となります。
(標識については垂水運転所/テクニカルセンター(個人サイトです)が詳しいのでご覧ください)
実際問題、ここのカーブは半径約300mなので大した違いはないのですが、たとえばこの報道を見た人が、近くの線路で「この先150mは制限60km/H」という標識を見つけて、「このカーブは半径150mなんだ、きついじゃないか!安全なのか!?」と誤解することも想像されるわけで。
 
まあ誤報はうやむやにしてしまうのがマスコミの常ではありますが、どうも釈然としません。
マスコミの報道には多分にウソが含まれる、ということを忘れてはいけないわけで。